ソフトスキル系

1. Leadership in the Global Economy (教授: Matthew Slaughter (Dean))

DeanのMattの授業です。貿易戦争、気候変動、黒人奴隷制度への補償問題、格差の拡大というテーマに対して、5人の生徒がそれぞれ自分が選んだリーダーの視点から、5分間の議会証言をした後に、Dean, ゲスト(毎回、そのトピックの大物論客が登場しました)、他の学生(=国会議員という設定です)からの質問攻めに合うという授業です。

たとえば気候変動がテーマの際には、石炭業界の重鎮、太陽光パネルメーカーのCEO、インドの偉い人等の立場から、議会証言をしました。石炭業界の重鎮は、「石炭は特に途上国では絶対に必要なエネルギー源。雇用も生み出している。規制強化反対」と証言するわけです。太陽光パネルメーカーは「気候変動に真剣に取り組め。エネルギー構造の転換が必要だ」と。インドの方は「途上国は気候変動に取り組めない。アメリカが頑張れ」とやります。

これに対して、国会議員から「化石燃料産業をいじめると、私の地元の雇用が壊滅するんですけど」とか答えにくい質問がされて、リーダー達は時にはキッパリと、時には意識的にムニャムニャと回答する練習を積むわけです。このギミックにより、知識の習得に加えて、このムニャムニャ答弁する能力や、個人としての思想と組織代表としての意見のせめぎ合いの中で発言する能力を養うことができるわけです。

2.Power and influence (教授: Pino Audia)

いかにキャリアを形成するかのヒントとなるMini courseです。ほぼ全てがケース、しかも会社ではなく「人」に焦点を当てたケースです。主人公は、MBA取得直後の社員、投資銀行で大活躍した黒人女性、ジョブホッパー、企業での経験がないまま役員になっちゃった学者などなど。

仕事を進めたり、キャリアを形成するには、人の協力が欠かせないよね。じゃあどうやって人から協力を引き出そうか。という授業です。タイトルから、汚らしい裏取引を想像されるかもしれませんが(笑)、そういう内容ではありません。学ぶのは正々堂々とした内容。「自分が何かを成し遂げた場合に、一番損する人をきちんと説得せよ」とか、「取るに足らないことで敵を作るな」とか、当たり前だけど、授業で学んだりしなければついやっちゃいがちだよなぁ、とそういうことが、ケースを通じて学ぶことができます。学生の発言や学生同士のディスカッションが多い、かなりinteractiveな授業でした。